健康と美のための予防医学

美&幸せのための健康な体づくり!健康について発信していきます。

睡眠障害

睡眠障害

睡眠障害とは

睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態のことを言います。睡眠障害不眠症と考える方も多いかもしれませんが、不眠症だけではありません。日本人は約21%が不眠に悩んでいて、約15%が日中の眠気を自覚していると言われています睡眠障害は日常に支障がきたすまで、病気だということに気が付かず、医療機関にかかるまでに時間がかかってしまうのが特徴です。

 

睡眠障害の種類

睡眠障害には様々な症状や種類があります。簡単に分類してみましょう。

 【不眠症

 ・入眠障害・・・なかなか眠りに付けず、寝付くのに30分~1時間以上かかる

 ・中途覚醒・・・一晩に2回以上目を覚まし、その後眠りにつくのが困難

 ・早朝覚醒・・・朝の目覚めが普段より2時間以上早く、目覚めた後眠れない

 ・熟眠困難・・・眠りが浅く、ぐっすり眠った実感がない

 

不眠症は、眠りたくても眠れず、眠ることが困難だと感じる疾患です。不眠症は上の4つのタイプに分けられます。「4つのいずれかの状態が週に3回以上ある状態が3カ月以上続く」場合に不眠症と判断されます。不眠症ストレス、うつ病統合失調症などの心の病気。呼吸器、心臓など体の病気、痛み、かゆみなどの体の不快感などの原因によって発症します。

 

【過眠症】

ナルコレプシー・・・睡眠と覚醒のリズムが乱れ、夜十分に眠っているのに、日中に

                                        強烈な眠気が繰り返し生じる。

《典型的な症状》・・・「10~20分眠り込んでしまったと思ったら目を覚まし、

                                          1~2時間後に再び強烈な眠気に襲われる」を繰り返す。

 《原因》   ・・・オレキシンという脳内物質を作る神経細胞に異常があり、

                                    オレキシンが欠乏することによって起こる。

 

オレキシン:適切な睡眠、覚醒状態をサポートする機能をもっていて、オレキシン

機能障害はナルコレプシーなどの過眠症に、機能亢進は不眠症などの病態に結び付く。

 

睡眠時無呼吸症候群・・・気道の閉鎖により睡眠が妨げられ、睡眠中に呼吸が止まる

             (無呼吸状態が1晩に30回以上、1時間に5回以上)

《原因》・・・①気道が物理的に狭くなり呼吸が止まる「閉鎖性睡眠時無呼吸タイプ」

        ②脳の呼吸中枢に異常が発生する「中枢性睡眠時無呼吸タイプ」

は肥満により咽頭に脂肪がたまる、扁桃肥大、舌が大きい、顎が小さいなどが問題。

②は睡眠時に脳幹にある呼吸中枢から呼吸の指令が出なくなることで起こる。

(②は、睡眠時無呼吸症候群のなかでも数%しかいない)

 

特発性過眠症・・・慢性的な睡眠不足がないにも関わらず、日中に強い眠気が生じ

          日常生活に支障をきたす

 

過眠症は、夜十分に眠っているにも関わらず、日中に過度な眠気を感じたり、居眠りを頻繁にしてしまうことで、起きているのが困難になる疾患です。眠気に伴い、倦怠力や注意力、集中力の低下などが見られます。試験中や仕事中、食事中など通常ではありえないタイミングで眠ってしまいます。

 

【概日リズム障害】

 睡眠相後退症候群・・・明け方まで眠れず、眠りにつくと昼過ぎまで目覚めない

 ・睡眠相前進症候群・・・寝る時刻が早くなり、夜起きていることができない

 ・非24時間睡眠覚醒症候群・・・体内時間が24時間より長いサイクルで繰り返し

                 過ごすことで毎日少しずつリズムが崩れる。

 

概日リズム障害は、体内時計のリズムと地球のリズム(昼夜)が合わず1日の決まった時間、望む時間に睡眠をとることができず、日常生活に支障をきたします。一時的な概日リズム障害として「時差ボケ」があり、交代勤務は通常の睡眠リズムを乱すことが良くあります

 

【睡眠時随伴症】

 ・ノンレム睡眠時に起こる・・・睡眠時遊行症(夢遊病)、夜間摂食障害夜驚症

                歯ぎしりなど

 ・レム睡眠時に起こる・・・レム睡眠行動障害

              (大声を上げる、手足をばたつかせるなど)

 

睡眠時随伴症は、睡眠時に歯ぎしりや、睡眠時遊行症(夢遊病)など睡眠中の異常行動が見られる状態です。中には、腕を振り回す、殴る、蹴るなどの行為もあります。この乱暴な行動は意図的なものではなく、誰かに向けられたものでもありませんが、ベッドパートナーは、危害を被る可能性があることをしっかり理解し、別のベッドで寝たり、とがった物や家具をベッドから遠ざけておくなど対処をする必要があります

 

 

むずむず脚症候群とは

むずむず脚症候群は、それ自体は睡眠障害ではありませんが、その異常感覚が不眠を生む疾患です。日本人では、2~4%が罹患していると言われています。中年以降に発症することが多く、女性にやや多いというデータがあります。

 

《症状》・・・怪我やかゆみの原因がないのに、足がムズムズするような不快感や痛み

      を伴い、足の表面ではなく内部でしびれや虫が這うような感覚がある。

      特に足の裏、ふくらはぎ、太ももなどの不快感がある。じっとしている

     よりも動かすことで症状が和らぐため、足を動かさずにはいられなくなる。

《原因》・・・正確な原因はまだ解明されていないが、神経伝達物質であるドーパミン

       の機能低下,中枢神経における鉄分の不⾜による代謝の異常,脊髄や

       末梢神経の異常,遺伝的な要素などが考えられている。

《発症するタイミング》・・・夕方から夜にかけて、特に寝床に入ってからが最も現れ

              やすい為、不眠症の原因となる。

 

むずむず脚症候群は、

特発性:特定の原因が明らかでない一次性

続発性:持病や服用している薬の影響、妊娠など原因が特定できる二次性

に分けられる。

  

 

以上が主な睡眠障害です。

 

睡眠は、人間が生きていくうえで欠かせない大切な物です。

良い睡眠が取れていないと、美容によくないのはもちろん、免疫力が下がったり、体に負担がかかってしまい病気の原因になってしまうこともあります。思わぬ事故など命の危険性もあります。毎日良い睡眠が取れるよう、自分の睡眠の質、量がしっかり自分にあっているか?自分の体は満足しているのか?これを機に自分の体の声に耳を傾けてあげて下さい♪

 

次回は「あなたの睡眠タイプは?」です。

 

閲覧ありがとうございました。

f:id:chitarou2020:20200531171236j:image