健康と美のための予防医学

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老化

老化

階段を登った時の息切れや、今まではっきり見えていた文字が見づらくなってしまった時、シワやたるみが気になりだした時など、人それぞれタイミングは違うかもしれませんが、「歳をとったなぁ…」と思うことがあると思います。老化の定義は、文字通り「老いていく変化」で、加齢により生体機能が低下することです。生理機能の低下の現象は20代〜30代から始まります。

 

老化の現象

アメリカの著名な老年学研究者であるストレーラーは、老化現象の原則として4つの原則を挙げています。

【4つの老化原則】

普遍性・・・老化は、すべての生命体に等しく起こり、不可避である。

 

内在性・・・老化は、遺伝的に生命体に内在する要因である。

 

進行性・・・老化は、徐々に起こり、決して元には戻らない。

 

有害性・・・老化は、生命に有害で機能低下をもたらすものである。

 

これらの特徴以外にも、生活習慣や環境要因などの複数の要因により老化のスピードに影響があると考えられています。

 

若く見える人&老けて見える人

同年同日に生まれた人は、同じ年月をかけ年齢を重ねていきます。年齢はだれもが同じ速さで平等に進みますが、いつまでも若々しい人と、老けて見えてしまう人の違いには、遺伝的要因や生活習慣、環境要因が複雑に関係しているためと考えられています。歳をとることは避けられませんが、老化の速度は健康的な生活習慣などで遅らせることができます。また、老化対策は早ければ早いほど若さ保つことにつながると言われています。

 

生体機能の変化

老化による生体機能の一般的な変化は4つに分けることができます。

予備力の低下

予備力とは、日常で必要な能力と危機に直面した時に発揮される能力の差のこと。この差は老化とともにどんどん開いていく。

例えば、平地を歩いている時は平気なのに、坂道を登ると息が切れて立ち止まってしまう。など。

 

防衛力の低下

病気に対する抵抗力が低下し、感染症や風邪にかかりやすくなる。

 

回復力の低下

病気が治りにくくなったり、疲労が溜まりやすくなることで疲れやすくなる。

 

適応力の低下

寒暖や明暗の変化への適応時間が遅くなる。

 

老化の不思議

耳が聞こえにくくなるのはなぜ?

音は空気の振動で伝わる。振動は「鼓膜」を震わせ、それが「耳骨」を振動させ、骨の振動が「蝸牛内のリンパ液」を振動させて、それを「感覚細胞」が捉え脳に伝える。しかし、加齢で鼓膜が固くなり、感覚細胞がすり減ると聴力が落ちる。

 

目が見えにくくなるのはなぜ?

老化により見えにくくなる現象はいくつかあるが、最も多いのは「老眼」。私たちの目は、はっきり見えるよう水晶体の厚さを自然に調節しているが、加齢により水晶体の厚さを調整する目の筋肉「毛様体筋」が衰えると近くのものが見えにくくなる。

 

白髪になるのはなぜ?

白髪は、主に色素幹細胞の損傷により起こる。毛髪の色は色素幹細胞から生まれたメラノサイトという細胞でメラニン色素を合成すると黒くなる。この流れが滞ると白髪になる。

 

髪の毛が薄くなるのはなぜ?

髪の毛は、「成長期」「退行期」「休止期」の三段階を2〜6年かけて繰り返している。この周期の成長期が短くなったり、休止期が長くなることで薄毛になると考えられている。

 

シワができるのはなぜ?

肌のハリに大切なのが、皮膚の構成成分である「コラーゲン」やコラーゲンの束の間にある「エラスチン」というタンパク質。これらは紫外線によって破壊されてしまうため、長時間紫外線を浴びてきた部分は、皮膚のハリがなくなりシワになる。

 

味付けが濃くなるのはなぜ?

味を感じる「味蕾」は、加齢に伴い数が減っていく。また、味蕾細胞の機能維持に欠かせない亜鉛が不足すると味覚が低下し、特に塩味を感じる能力が落ち、濃い味付けになる。

 

トイレに何度も行きたくなるのはなぜ?

高齢者はレム睡眠の時間が長くなるため、すぐに目覚めやすく、尿が膀胱に溜まっているのに気づきやすくなる。また、運動量が減ることで汗の量が減りトイレが近くなる。他の筋肉と同じく膀胱の筋肉も衰えるため、尿を溜めておく力が弱くなり我慢できずに漏らしてしまうことを「尿失禁」という。

 

規則正しい生活習慣を心がけ、迫りくる老化に立ち向かっていきたいですね!!

 

次回は、「老化②」です。

閲覧ありがとうございました。

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