健康と美のための予防医学

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のど

のど

のどには咽頭喉頭があります。花粉症にかかると目の痒みや鼻水だけでなく喉がいがいがしたり、咳が出る方もいます。これは、のどは鼻や肺と繋がっているためです。

 

咽頭

咽頭は鼻腔の奥から食道に繋がる部分のことで、「上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つに分かれています。

・上咽頭・・・鼻腔の奥から軟口蓋まで

・中咽頭・・・軟口蓋から喉頭蓋まで

・下咽頭・・・喉頭蓋から食道に繋がる部分

のどの役割は空気と食べ物を通すことで、中咽頭は両方の役目をしています。中咽頭を過ぎると、喉頭と下咽頭に分かれ、空気は喉頭から、気管、肺へと送られます。食べ物は、下咽頭から、食道、胃へ送られます。

 

喉頭

喉頭とは、咽頭から肺に向かう気管入口の部分のことで、空気の通り道(気道)です。周囲は軟骨で囲まれていて、この軟骨のうちの「甲状軟骨」というものが「のどぼとけ」と呼ばれています。

 

空気と食べ物の分かれ道

空気と食べ物は両方とも喉を通っていきますが、空気は気管へ、食べ物は食道へと振り分ける役割をしているのが、口腔(上顎)の奥の部分で、前方の硬口蓋に続く軟らかい部分の「軟口蓋」と気管の入り口にある喉頭蓋」です。

 

【息を吸う時】

「軟口蓋」が下がり、喉頭蓋」が上がっている状態で、気管への道を確保。

 

【食べる時】

食べ物が鼻に逆流しないように「軟口蓋」が持ち上がり鼻の入り口が塞がれる。同時に、喉頭蓋」が下がり、気管の入り口を閉じる蓋となり、食べ物は気管に流れず、食道へと送られる。

慌てて食べ物を飲み込んだときに食べ物が気管に入りむせてしまうのは、軟口蓋と喉頭蓋の連帯がうまく行われず、食べ物が気管へ入ってしまったことで、侵入物を外へ追い出そうとするものである。

 

声帯

喉頭は空気の通り道だけでなく、声を出すための「声帯」がある場所でもあります。声帯は、喉頭の左右の壁から張り出した筋肉と粘膜で構成された2枚のヒダのようなものです。声帯も、体の筋肉同様、加齢により細くなっていきます。

 

【声帯の長さ】

・男性 → 約2cm

・女性 →約1.6cm

声帯は、男性の方が長く、やや厚くできています。

 

【声】

声は、声帯の振動数が多いほど高く、女性は男性よりも声帯が短いため、声帯が振動しやすく、男性に比べると声が高くなります。また、男性は思春期に甲状軟骨(のどぼとけ)が飛び出ることで、声帯が長く伸びるので、声が低くなります。

 

【声帯の動き】

・呼吸時・・・声帯の門が開いている状態

・発声時・・・声帯の門を狭くして、勢いよく空気を通し、声帯を振動させ音が生じる

 

風邪などで声帯が腫れたり、充血してしまうと、声帯が隙間を狭くすることができず、声がかすれたり出なくなってしまいます。

 

【番外編】

扁桃はとっても平気?

以前は扁桃腺」と呼ばれていましたが、実際には分泌腺ではないため、正しくは扁桃といいます。扁桃は強力な免疫機能を持っていて、通常は細菌やウィルスなどの病原体を排除します。しかし、過労やストレスなどにより免疫機能が低下すると細菌やウィルスが扁桃に感染し、炎症を引き起こします。これを「急性扁桃炎」といいます。急性扁桃炎は、扁桃が赤く腫れ、表面に白い膿が付いたようになり、痛みや発熱を伴います。扁桃には、表面に「陰窩」と呼ばれる穴がたくさん空いているため、細菌の巣になりやすく、本来感染を防ぐ役割のはずが、反対に感染源になってしまうこともあります。扁桃炎を繰り返すことで、病原体が全身に影響を及ぼす場合があるため、その場合は扁桃の切除が勧められます。扁桃炎の年間罹患回数✖️持続期間(年数)」が8以上であれば、扁桃摘出術を行った方が良いと言われています。扁桃は、免疫に関わる器官のため、摘出することで免疫力の低下が心配されますが、扁桃炎を繰り返す場合は、扁桃自体の免疫力が低下しているため、切除したところで全身の免疫力が低下して風邪をひきやすくなるわけではありません。むしろ、切除により発熱を繰り返さずにすみ、全身への病原菌感染の危険もなくなるというメリットがあります。

 

次回は、「耳、鼻、のどの病気」です。

閲覧ありがとうございました。

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