若返りホルモン「成長ホルモン」
若返りホルモン「成長ホルモン」
“美は女性の永遠のテーマ"という言葉があるように、「いつまでも若々しくいたい」そう思う女性は多いと思います。そこでカギとなるのは「成長ホルモン」です。成長ホルモンは、子どもの成長に欠かせないホルモンですが、実はそれだけではありません。成長ホルモンは「骨や、筋肉の萎縮を防止、体脂肪の増加を抑える」という働きがあります。骨や筋肉が萎縮するのはいわゆる「老化」を意味しますので、それを抑える成長ホルモンは「若返りホルモン」と呼ばれています。
成長ホルモンの働き
成長ホルモンは脳の下垂体というところから分泌され、主に肝臓に働きかけ、軟骨細胞を増殖する作用があるIGF-1を分泌させます。軟骨細胞にも直接作用し、骨の成長を促します。さらに、筋肉でタンパク質の合成を促進したり、身体の各器官に働きかけて、成長を促し、傷ついた組織の修復を行います。実際に、成長ホルモンを体内に投与することで「加齢により減少する骨や筋肉のボリューム再生、臓器の機能回復、美容効果、体脂肪の減少、運動能力・性的能力の向上など」が得られるという研究結果が多く発表されています。
成長ホルモンは、成長期だけでなく生涯私たちの体づくりに重要なホルモンです。
年齢と共に減少していく
私たちの体づくりにとって一生涯大切な成長ホルモンですが、思春期をピークに加齢と共にどんどん減少していきます。例えば若い頃は好きなものを好きなだけ食べても太らなかったのに、40歳を過ぎて同じ食生活をしていると太ってしまうというのも加齢により成長ホルモンが減少し、脂肪の分解が減ってしまうことが原因の一つと考えられます。成長ホルモンの減少は、疲れやすくなったり、集中力の低下、気力の低下にも影響を及ぼし、結果老化の進行を早めてしまいます。
成長ホルモンを増やす
いつまでも若々しく、美しくいるためには、成長ホルモンの分泌を増やすことがとても大切です。
①アルギニンを含む食材を摂る
アミノ酸は、細胞を作るのに必要不可欠な栄養素です。特に「アルギニン」は、成長ホルモンの分泌を活発にする働きがあるので、積極的に摂りたい栄養素です。大豆製品、魚介類(マグロ、しらす、エビ)、肉類、ナッツなどに含まれています。
②質の良い睡眠
成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。成長ホルモンが分泌されるのは、眠りに入ってから最初の浅い睡眠(レム睡眠)から深い睡眠(ノンレム睡眠)へ入るときです。例えば23時に就寝した場合、23時半〜2時ごろに分泌されます。また、睡眠のホルモンといえば「メラトニン」ですが、このメラトニンには成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。メラトニンは朝日を浴びてから14〜16時間後ぐらいから分泌量が増えるので、ホルモンの分泌に合わせて眠ると質の良い睡眠が取れ、成長ホルモンの恩恵をしっかり受けることが出来ます。
③適度な運動
運動をすることで、筋肉の中に乳酸やアデノシンといった代謝物が発生し、これにより感覚神経が刺激されます。それが脳の下垂体に伝わり、成長ホルモンが分泌されます。特に、筋トレや加圧といった無酸素運動が成長ホルモン活性化に効果的ですが、ウォーキングやランニングのような有酸素運動には、肌細胞に栄養素や酸素を送り、肌のターンオーバーを活発にするという重要な働きがありますので、アンチエイジングにはどちらの運動も重要です。
《運動のポイント》
・運動は空腹時に
空腹時に分泌されるホルモン(グレリン)には、成長ホルモンの分泌を促す働きがあるので、運動は空腹時に行い、食事まで15分程度空けるのがおすすめです。
無酸素運動、有酸素運動の両方を行う場合は、有酸素運動を20分以上行うと、成長ホルモンの分泌を妨げる遊離脂肪酸が血中に多く出てしまうため、成長ホルモンの分泌を促すことを考えるのであれば、無酸素運動→有酸素運動の順で行うほうが効果的です。
・スロートレーニングで下半身を鍛える
特に筋肉が多い下半身を中心に、ゆっくりと行うスロートレーニングで効率よく筋力をつけていきましょう。
【オススメ ヨガポーズ】
椅子のポーズ
①両脚をピタリと揃えるか、拳一つ分程度空けて真っ直ぐに立つ
②手を腰に当て一度息を吸い、息を吐きながら、椅子に腰をかけるように膝を曲げゆっくりと腰を落とす
③両手をまっすぐ上げる
この状態で、3呼吸ほどキープします
戻るときは吸うタイミングで、ゆっくりと戻していきます。
ポイント!
・両足に均等に体重を乗せる
・膝が爪先よりも前に出過ぎないようにする
・反り腰にならないよう腹筋も使う
効果
・下半身の筋力効果
・体幹強化
・集中力を高める
筋肉の多い下半身を鍛えることで、効率よくカロリー消費もできます♪
実年齢は変えられませんが、見た目年齢は努力次第で変えることができます!
成長ホルモンを味方につけて体の中からアンチエイジング♬
次回は「食欲ホルモン レプチンとグレリン」です。
閲覧ありがとうございました。