過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群(IBS)とは
腹痛や腹部に不快感を伴い、便秘や下痢を慢性的に繰り返す病気です。しかし、過敏性腸症候群(IBS)は、小腸・大腸の検査や血液検査をしても、胃腸に明らかな異常が認められず、見た目はきれいで、栄養の吸収も悪くないのに、腹痛や、不快感を伴う便通異常が起きてしまいます。男性では下痢型、女性では便秘型が多い傾向にあります。症状が重い場合、通勤電車に乗れないほど、日常生活に支障きたす場合もあります。
原因
・精神的な不安、緊張
・本人の性格(真面目で、几帳面な方や、内向的、完璧主義な方はなりやすいと言われている)
・不規則な生活
・食生活の乱れ
・アルコールやカフェインの過剰摂取
・睡眠不足
・喫煙(ニコチンによって自律神経のバランスを崩してしまい腸に影響が出る) など
「ストレス説」「内臓知覚過敏説」「消化管の運動異常説」など色々と考えられていますが、実際のところはまだはっきりとした原因がわかっていないのが現状です。ただ、細菌やウィルスが原因となる腸炎に罹った場合、回復した後に過敏性腸症候群になりやすいことはわかっています。
症状
症状は便の形状により大きく4つに分けられます。
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下痢型・・・軟便や水様便が頻繁に出る
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便秘型・・・便が硬く、排便後も残便感がある
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混合型・・・硬い便と、軟便・水様便を繰り返す
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分類不能型・・・どれにも分類されない
脳と腸の関係
まだ原因は明らかになっていない過敏性腸症候群ですが、腸がストレスにより受ける影響は大きく、腸と脳は「脳腸相関」と言われるほど密接な関係です。腸と脳は自律神経で繋がっていて、不安や緊張などのストレスを脳が受けると、自律神経を介し、腸を刺激します。「ストレスを感じるとお腹が痛くなり、便意を催す」というのも、脳が自律神経を介して腸にストレスの刺激を伝えるからです。逆に「腸が病原菌に感染すると、脳で不安感が増す」と言われています。「腸」の状態が「脳」に、また「脳」の状態が「腸」に影響します。
過敏性腸症候群の方は、少しの刺激でも腸が敏感に反応しやすく、腹痛や便異常が起こりやすくなっており、体が感じたストレスを脳が敏感にキャッチし、症状や不安が悪化して・・・と、負のスパイラルが起きやすいといえます。
予防
・生活習慣を見直す
・適度な運動
・ストレスと上手に付き合い、ためないようにする
・タバコは控える
・胃腸に負担をかけない食事を
・暴飲暴食はしない
・消化に良いものを食べる
《下痢を繰り返すときは》
・香辛料などの刺激物は控える
・冷たいものを摂りすぎない
・脂肪分の多い食事は控える
・乳製品やアルコールの摂りすぎに注意
・「これを食べると下痢する」と原因の分かっているものは控える
《便秘のときは》
・香辛料などの刺激物は控える
・水分や食物繊維をたくさん摂る
ヨガ&アロマでIBSを予防!
お腹に痛みや張りなど不快感やがあると、動くのが嫌になってしまうかもしれませんが、不安な気持ち、ストレスは脳と腸をさらに悪循環へと導いてしまいます。悪循環から脱出するためにも無理のない程度のストレッチやエクササイズで心身ともにリラックスしましょう♪
【チャイルドポーズ】
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正座をし、両膝を好みの角度に広げる
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上半身を前に倒し、床に額を付ける(土下座のような感じ)
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全身の力を抜いてゆっくり呼吸を整える
時間は特に決まりはありません。きつくなければ、自分の呼吸が整い、心や腸が落ち着くまで行ってみて下さい。
手の位置
体の横に沿わせても、軽くグーにして左右を重ねて額の下においてもOK!
より背中を伸ばしたい方は、両手を前に伸ばしてもOK!
※前屈がきつい方は無理をせず、クッションやまくらなど高さの出るものを置いて、そこに体を倒してください。
効果
・腰痛を緩和する
・便秘解消
・不安を緩和し気持ちを安定させる
【アロマテラピー】
IBSにおススメのアロマテラピーです。
お部屋にアロマを焚きながらヨガをすると、ヨガ×アロマの相乗効果でより深いリラックスができます♪
・ラベンダー 「The万能オイル」リラックス効果♪
・カモミールローマン 落ち込み、不安を緩和してくれる♪
・ペパーミント 胃腸の働きを整えてくれる♪
・オレンジ 心を前向きにしてくれる♪
・サンダルウッド 下痢や腸の不調、呼吸器系の炎症を鎮静してくれる♪
すべて、心を落ち着かせてリラックスへと体を導いてくれるオイルです。
自分の好きな香りを探してみるのも楽しいのでおススメです♪
アロマディフューザーが用意できない場合は、お風呂に少し垂らしてアロマバスでも香りを楽しめます♪
是非、お試しください!
腸の動きを正常に戻すには、リラックスがとても大切です。
ヨガ(呼吸)&アロマで心を落ち着かせ、脳と腸に良い影響を送ってあげましょう♪
次回は「過敏性腸症候群におススメ!レシピ」です。
閲覧ありがとうございました。