加湿器病
加湿器病
「加湿器病」とは加湿器が原因でかかる病気のことで、正式には「過敏性肺臓炎」といいます。加湿器から放出されるカビや細菌などの雑菌を呼吸時に一緒に吸い込むことで起こる「アレルギー性の肺疾患」です。本来、加湿器は部屋の湿度を適度に保つことで乾燥を防ぎ、風邪などを予防しますが、加湿器の普及に伴い、現在加湿器病にかかる人が増えています。
症状
・咳
・たん
・胸の痛み
・発熱、悪寒
・全身の倦怠感
・息切れ
など症状が風邪と似ています。
急性の肺障害を起こすと、呼吸困難などの重篤な症状を招くこともあります。また、加湿器病の中でもレジオネラ菌の感染が原因となり発症する「レジオネラ症」は免疫力の低い新生児や高齢者が発症しやすく、重症化すると肺炎になることもあり近年問題となっています。
原因
加湿器病は加湿器から放出される雑菌によっておこるものです。加湿器の清掃が疎かになり、加湿器が不衛生な状態のままでいると、菌が加湿器の水の中やタンク内で増殖します。その雑菌が蒸気とともに細かい霧状になり空気中に拡散し、それを長時間吸い込むことで発症します。
予防・対策
・定期的な加湿器の掃除
・長時間水を溜めたままにしない(使用しないときは水を抜いて乾燥させる)
・消耗品の使用期限を守る
加湿器病の基本的な予防・対策は「加湿器を清潔に保つこと」です。
【加湿器の選び方】
加湿器には、大きく分けて「気化式、スチーム式、ハイブリット式、超音波式」の4種類のタイプがあります。選ぶ時には本体の清掃がしやすい加湿器を選ぶことも大切です。
≪気化式≫
水を含んだフィルターに風をあてて水を気化させて加湿する
メリット: やけどの心配が低い
デメリット: フィルターに雑菌が繁殖する心配がある
≪スチーム式≫
水をヒーターで沸騰させて、その水蒸気により加湿
メリット: 水を沸騰させるため、殺菌効果がある
デメリット: 吹き出し口の高温や蒸気によるやけどに注意が必要
※レジオネラ菌は20~45℃で増殖、60℃以上で死滅するのでレジオネラ症を防ぐには有効的!
≪ハイブリット式≫
水を含んだフィルターに風もしくは温風をあてて加湿する
メリット: 加熱するので、雑菌の繁殖が抑えられやすい
デメリット: 高価なものが多い
≪超音波式≫
水に超音波をあてて、その振動で霧状の微粒子にして空気中に噴霧し加湿
メリット: アロマオイルを使うことができる
デメリット: 加熱しないので、雑菌発生の心配がある
※超音波式の加湿器は加熱しないため、水が雑菌やカビに汚染されていても殺菌処理されるずに、そのまま室内にばらまかれてしまうため、最も加湿器病にかかる可能性が高いと言われています。
【食事】
加湿器病はアレルギー反応によるものです。アレルギーは、過剰な免疫の働きによっておこるため、アレルギー対策にはバランスの良い食事などで「免疫のバランスを整える」ことが大切です。
≪腸内環境を整える≫
腸内環境を整えると免疫機能が整いやすくなります。
◆腸内環境に良いもの
・発酵食品
・食物繊維
・オリゴ糖
食物繊維が豊富な和食中心にしたり、腸内環境に良いものをたくさん摂り、腸内環境を整えましょう。また、ビタミンやミネラルも積極的に摂りましょう。
「整腸力で腸内改革!」もご覧ください♪
「免疫バランス×清潔な加湿器」で加湿器病に負けないからだづくりを!
次回は「アトピー性皮膚炎」です。
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